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豊前:宇留津城址(うるつじょうあと)

住 所 :福岡県築上郡築上町宇留津514
築城者 :緒方三郎惟栄
築城年代:元暦年間
形 式 :平城
遺 構 :無し
指定史跡:未指定
訪問日 :平成28年5月8日

歴史

宇留津城の築城年代は定かではないが元暦年間に源義経の命で緒方三郎惟栄(おがたさぶろうこれよし)が築城されたと云われている。
その後に賀来次郎が城主となり代々賀来氏の居城となる。
応永五年には大友氏が豊前へ侵攻すると賀来氏は大友氏の配属となる。
弘治二年にも大友氏が再度豊前へ侵攻し賀来氏は再度大友氏の配下となるが後に宇都宮氏がこの地方で勢力をつけるとその配属となった。
天正十四年には豊臣秀吉による九州征伐で黒田官衛兵、小早川隆景(こばやかわたかかげ)などの軍勢に取り囲まれるが、周囲が沼地の堅城であった為に苦戦するが一匹の犬が水濠を走り去り城に入っていくのを見て城の弱点を見抜かれると城内への侵攻を許し落城してしまう。
これがこの地に伝わる「白犬伝説」である。
この戦いで賀来氏は滅んでしまう。

現在

現在の宇留津城址は須佐神社が建っており遺構は何も残っていない。
この須佐神社と隣接している宇留津公民館に石碑と案内板がありこの場所が城の中心だったと思われる。
近年まで井戸跡や土塁が残っていた様だが残念な事に現在は破却している。
宇留津城址は秀吉による九州征伐の第一歩として有名な為か何か遺構を残して貰いたかったが唯一の見所は須佐神社から見える田園地帯が塩田沼と呼ばれる場所で、当時はこの一帯が沼地になっておりその自然を利用した堅城だったと感じ取れる位だろう。

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